クロアチア国内での移動は?
クロアチア国内の移動方法は場所によって最適なものが変わりますが、基本的には以下の交通手段が利用可能。
飛行機(クロアチア航空・国内線)
ザグレブを中心にクロアチア航空(Croatia Airlines/OU)が国内線を運行しています。
特にザグレブ~ドブロブニク、ザグレブ~スプリトの2路線は旅行者への人気も高く、陸路では時間がかかることもあり利用価値は高いです。
ザグレブ発着ではスプリト、ドブロブニクの他、ボル(ブラチ島)、オシエク、プーラ、リエカ、ザダルとの路線が運行中。
本数は少ないものの地方都市間のフライトもあります。
クロアチア航空の主な国内路線
スプリト発着:ドブロブニク(週2~3便)、オシエク(週1便)、リエカ(週1便)
ドブロブニク発着:オシエク(週1便)、プーラ(週1便)、リエカ(週1便)
ザダル発着:プーラ(毎日1~2便)
リエカ発着:オシエク(週1便)
クロアチア国内線は全路線所要時間が30分~1時間程度と短く、空港も小さいため国内線利用の場合はチェックイン時間も60~90分前で問題ありません。 (45分前にチェックイン締め切りとなります)
クロアチア航空はスターアライアンス加盟航空会社なので、ANA(ANAマイレージクラブ)・ルフトハンザ航空(Miles&More)などの会員であればマイレージ加算が可能。 また、スターアライアンス・ゴールドメンバーの方はザグレブ、スプリト、ドブロブニクの空港ラウンジも利用可能です。
鉄道(クロアチア国鉄)
クロアチアの鉄道は主にクロアチア国鉄(Hrvatske željeznice 略称HŽ)が運営しています。
路線網は全土で2,974キロ、うち複線は248キロとごく一部で、殆どが単線です。また、電化率は全体の50%程度ですが、非電化区間のほとんどは地方・ローカル線となっています。
残念ながらイストラ半島(リエカ以西)とダルマチア海岸(スプリト以南)は路線がなく、プーラ、ロヴィニュ、ドブロブニクなどへは列車でのアクセスはできません。
クロアチアツアーズはクロアチア全土の鉄道乗車券はもちろん、イタリア、スイス、スロベニア、セルビアなどを結ぶ国際列車・夜行列車の手配が可能です。
クロアチア国鉄(HŽ)の主な列車種別
ICN(インターシティ・ナギブニ InterCity Nagibni):2004年から運行を開始した在来線走行の高速列車で、最速160km/hでの運行。要座席指定。
IC(インターシティ InterCity):主にハンガリー方面などに運行される特急列車。要座席指定。
EC(ユーロシティ EuroCity):主にスロベニア、オーストリア方面へ運行される国際列車。要座席・寝台指定。
EN(ユーロナイト EuroNight):国際夜行列車で、ベオグラード(セルビア)、チューリッヒ(スイス)、ミュンヘン(ドイツ)行きが運行中。要座席・寝台指定。
B/D(ブルツィ Brzi):ザグレブと国内地方都市間、または地方都市間同士を結ぶ急行列車。一部列車で座席指定が必要。オーストリアのフィラッハ直通列車、インスブルック・フェルトキルヒ行き夜行として運行される列車あり 。
R(レギオナル Regional):いわゆるローカル列車ですが長距離を走る列車もあり、都市近郊線もこれに分類されます
クロアチア国鉄(HŽ)の主な運行ルート
クロアチア国鉄の路線網は幹線(頭文字M+3桁の路線番号)、地域路線(頭文字R+3桁の路線番号)、地方路線(頭文字L+3桁の路線番号)の3つに区分され、旅行者が主に利用するのは幹線部分です。
ザグレブ中央駅~クニン~スプリト(M202/M604線・最高運転速度160km/h)
※ICNが1日2往復運行、所要約6時間~6時間20分
※ペルコヴィツ乗り換えでシベニクへもアクセス可能(ペルコヴィツ~シベニクは1日約8本往復、約30分)
ザグレブ中央駅~カルロヴァツ~オグリン~リエカ(M202線・229キロ・最高運転速度140km/h)
※ザグレブ~リエカ直通列車はRが1日1本~2本のみ、オグリンでの乗継可能が1本の計1日3本、所要時間約3時間50分~5時間10分
(リュブリャナ~国境)~ザグレブ中央駅(M101線・26.7キロ・最高運転速度160km/h)
※リュブリャナ~ザグレブ直通列車は1日5往復程度、うち2往復は夜行列車(EN)で、ザグレブ~リュブリャナ間は座席利用可能(要座席指定)
※リュブリャナ~ザグレブ間の所要時間は約2時間20分
ザグレブ中央駅~ヴァラジュディン~チャコヴェツ(M101/R201線・最高運転速度100km/h)
※ザグレブ~ヴァラジュディン間は1日10往復程度Rの直通列車運行あり、所要約2時間~2時間30分
ザグレブ中央駅~シサク~ノブスカ~スラヴォンスキ・ブロド~ヴィンコヴツィ~オシエク/ヴコヴァル(M104/M105/L209/M601・最高運転速度160km/h)
※ザグレブ~オシエク間直通はICN(1日1往復)とR(1日2往復)で、所要約4時間30分~5時間20分
※ヴィンコヴツィからオシエク・ヴコヴァル方面は幹線から分離、M105はヴィンコヴツィ以遠ベオグラード方面に直通
長距離バス
鉄道の運行本数が少ないクロアチアでは、一般市民の足は長距離バスが主役です。
複数の会社によってクロアチア国内全体に路線網が張り巡らされているので、クロアチア国内の町はよほどの田舎でない限り基本的にはバスでどこへでも移動可能です。
ザグレブ発着だけでなく地方~地方の路線も非常に多く、料金も安いので利用しやすい乗り物です。 特にザグレブ~スプリト間など需要の多い路線では昼行・夜行の他に深夜着便なども運行されています。
クロアチアツアーズはクロアチア全土の長距離バスの予約・乗車券の手配が可能です。
クロアチア国内の長距離バス主なルートと所要時間
ザグレブ・バスターミナル(Autobusni kolodvor Zagreb)発着
スプリト(5時間~5時間30分)、ドブロブニク(9~10時間)、コルチュラ(夜行のみ・11時間)、コトル(13時間 ※モンテネグロ領)、プリトヴィツェ(2時間)、ポレチュ(3時間30分~6時間)、プーラ(4~5時間)、オシエク(4時間)、リエカ(2時間30分~3時間)、ロヴィニ(5時間)、シベニク(3時間30分~4時間)、トロギール(4時間30分~5時間)、ザダル(3時間30分~4時間)
※ドブロブニク行きのバスはザダル、スプリト、シベニク、トロギールに停車する便が殆どですが、ルートがバス会社や便によって異なるので注意
※ザグレブ~プリトヴィツェ間のバスはプリトヴィツェ終点の便が殆どなく、スプリトなどへの便になるため乗り過ごしに注意
スプリト・バスターミナル(Autobusni kolodvor Split)発着
ザグレブ(5時間~5時間30分)、ドブロブニク(4~6時間)、プーラ(10時間)、リエカ(8時間~8時間30分)、ロヴィニ(11時間)、シベニク(1時間30分)、トロギール(30分)、ザダル(2時間30分~4時間)、モスタル(4~5時間※ボスニア・ヘルツェゴビナ領)
※ザグレブ行きのバスはドブロブニク起点の便が殆どで、混雑することが多いので注意
※スラヴォニア地方方面へのバスは基本的にザグレブ経由・乗り換えになります
※イストラ半島方面のバスは昼行バスが殆どザグレブまたはカルロヴァツ経由となります
ドブロブニク・バスターミナル(Autobusni kolodvor Dubrovnik)発着
ザグレブ(9~10時間)、スプリト(5時間~5時間30分)、コルチュラ(3時間~3時間30分)、オシエク(14時間 ※ボスニア・ヘルツェゴビナ領内経由)、プーラ(15時間)、リエカ(12時間30分)、ロヴィニ(16時間)、シベニク(7時間)、ザダル(8時間)
※ザグレブ行きのバスはザダル、スプリト、シベニク、トロギールに停車する便が殆どですが、ルートがバス会社や便によって異なるので注意
※季節によって減便になるルートがあるので注意してください。
※所要時間は目安です。バス会社や便によってルートが異なり、交通事情によっても大幅な早着や遅延の可能性があります。
専用車・レンタカー
クロアチアで最も自由かつ効率よく移動できるのは車の利用です。
クロアチアは道路がよく整備されていて、高速道路も走りやすいので自分でレンタカーを運転して旅行するのもオススメですが、交通ルールや左ハンドルといった慣れないとやや不安な部分もあるのも事実です。
クロアチアツアーズでは事前にルートが決まっている定額制と、オーダーメイドで自由にルートを設定できる2パターンで、専用車サービスをご用意しています。
定額制サービスは空港送迎など短距離はもちろん、あらゆる場所間移動(最長でザグレブ〜ドブロブニク間)を網羅しています。ぜひご利用ください。
クロアチアツアーズの専用車サービスもご参照ください。
高速船・フェリー
フヴァル島、ヴィス島、コルチュラ島など、アドリア海の島への移動は船の利用が必須です。
最大手のJADROLINIJA(ヤドロリニヤ)をはじめ、Kapetan Luka(カペタン・ルカ)など複数の船会社が本土と島々を結んでいます。
特に夏季は運行本数も多く、クロアチアツアーズでは殆どのルートの乗船券を事前手配可能です。冬は本数がかなり減り、運休するルートも多くありますが、大きな町のある島への移動は通年で可能です。
また、スプリトやドブロブニクとイタリアのバーリやアンコーナを結ぶフェリーも多く運行されていて、これらはほとんどが夜行フェリーなので寝ている間に移動でき、個室もあるので安心して利用できます。
イストラ半島ではプーラやロヴィニとイタリアのヴェネツィアを結ぶ高速船が運行されています。
クロアチア国内の高速船・フェリー主なルート
スプリト〜フヴァル(フヴァル港)
運行:JADROLINIJA(路線9604)・KAPETAN LUCA(路線9608)
所要:1時間
夏のハイシーズンには1日最大18往復(週119便)にまで増えるので日中であればどんな時間でも移動可能。冬場は1日2便程度まで減便されます。フヴァル港は大型船の接岸が出来ないため高速船のみの運行で、車を運ぶ場合はスタリグラード港行きのカーフェリーを利用します。
スプリト〜フヴァル(スタリグラード港)
運行:JADROLINIJA(路線635)
所要:2時間
高速船よりも時間はかかるものの揺れは少ないカーフェリーのルート。レンタカーごと乗る場合はこちらを利用する必要があります。スタリグラード港周辺は何もなく、フヴァルの町へ移動するにも手段が少ないので、車がない場合はフヴァル港発着の高速船利用のほうが無難。
年間を通じて運行していますが、6月〜9月は1日最大7便、それ以外の時期は最大3便となります。
スプリト〜フヴァル〜ドブロブニク
運行:JADROLINIJA(路線9811)・KAPETAN LUCA(路線995・998)
所要:4時間30分〜5時間
夏季限定のルートで、6月〜9月の間は2社3路線、1日最大3往復での運行です。3路線といってもスプリト〜ドブロブニクを通しで利用する場合は気にする必要はあまり無いですが、会社によって経由ポイントが異なります。
路線9811と998はフヴァル経由で、フヴァル〜ドブロブニク間だけの利用も可能。
4月・5月・9月は1日1往復のみ、それ以外の時期は運休します。
JADROLINIJA(路線9811 5月〜9月):スプリト〜ボル(ブラチ島)〜フヴァル〜コルチュラ〜ドブロブニク
KAPETAN LUCA(路線995 4月〜10月):スプリト〜ボル(ブラチ島)〜マカルスカ〜コルチュラ〜ソブラ(ムリェト島)ドブロブニク
KAPETAN LUCA(路線998 6月〜9月):スプリト〜ミルナ(ブラチ島)〜フヴァル〜コルチュラ〜ポメナ(ムリェト島)〜ドブロブニク
スプリト〜ヴィス
運行:JADROLINIJA(路線602/9602)
所要:1時間35分〜2時間20分
手つかずの自然と美しいビーチの残るヴィス島への直行便で、青の洞窟のあるビシェヴォ島へ自力で行く際にも利用価値の高いルートです。路線602はカーフェリー、9602はミルナ(ブラチ島)、フヴァル経由の高速船です。
年間を通して運行していますが、夏季は最大1日4往復に対し、冬季は1日2〜3往復にやや減便されます。
プーラ〜ザダル
運行:Catamaran Line d.o.o(路線9141)
所要:6時間10分
どうしても陸路での移動に時間のかかるイストラ半島〜ダルマチア海岸の移動なので、船旅にするのもオススメです。7月・8月のハイシーズンには毎日1往復、6月と9月は週2往復、それ以外の時期は週1往復。