飛行機でクロアチアへ行くにはどうすればいい?
現在、残念ながら日本とクロアチアの間には直行便はなく、行き帰り最低1ヶ所で乗換をして行き来することになります。
乗換ができる地点(空港)は、日本とその場所への便があることと、その場所からクロアチアへの便があることが必須条件で、可能な限り同じ航空会社または提携している航空会社で接続できることが望ましい条件です。
まず前提条件として、クロアチア国内で現実的に旅行に利用できる空港はザグレブ、ドブロブニク、スプリト、プーラの4空港に限られます。
その中でもクロアチア国外からの国際線が発着する空港はザグレブとドブロブニクに限られると言っても良い状況です。
スプリトやプーラ、ザダルなどの空港では近距離の国際線はあるものの、LCCなどが多いため日本との接続を考慮するとやや使いづらくなります。また、ドブロブニクに関しても夏季は便が多いですが、冬は激減してしまうため旅行の日程によっては実質的にザグレブからの出入りしかできない場合もあります。
ここでは、日本からクロアチアへ移動するために、所要時間(最短ルート)別、平均的な費用別にまとめました。
日本から最短ルートでクロアチアへ向かう方法
スターアライアンス編
日本のどの空港の出発・帰国になるかと、クロアチアでどの空港を使うのかによって時間は変わってしまうので難しいところですが、平均的にみて所要時間が短く、日本国内での乗継も良く、クロアチア側でも複数の空港が使える、という最善の条件でいえば、ANA(全日空)・ルフトハンザ航空・スイスインターナショナルエアラインズ・オーストリア航空の4社の利用がベストの選択になります。
なぜこの4社かというと、この4社はそれぞれが運行する日本〜ヨーロッパ間の路線を共同で販売しているため、基本的に自由に組み合わせることができるのがメリットです。
また、この4社の共通点はスターアライアンス加盟航空会社であり、クロアチアのフラッグキャリアであるクロアチア航空もスターアライアンスなので、共同運航便が数多く設定されているため、乗換地点〜クロアチア国内の移動が組み込みやすくなる点も見逃せません。
クロアチアへの乗継を考えると、乗継する空港はフランクフルト、ミュンヘン、ウィーンの3ヶ所にほぼ限られますが、この3空港だけでも東京/羽田・東京/成田・大阪/関空・名古屋/中部から相当数のフライトがあり、加えてANAの国内線を組み合わせれば日本国内のかなりの数の空港からの乗継パターンを構築することができます。
ワンワールド編
スターアライアンス系ではなく、ワンワールド加盟航空会社でクロアチアへ向かう場合は日本航空とフィンエアーが利用でき、この2社+ブリティッシュ・エアウェイズの組み合わせが可能です。
日本航空はクロアチアまでそのまま飛ぶわけではありませんが、ヘルシンキを経由してその先はクロアチアまでフィンエアーの利用が可能。
フィンエアーは東京/羽田・東京/成田・大阪/関空・名古屋/中部・札幌/新千歳・福岡の国内6空港からヘルシンキ便を運行していて、ヨーロッパ便を運行する航空会社としては乗り入れする日本国内空港の数では最多を誇ります。
クロアチアではすべて季節運行ですが、ドブロブニクの他、スプリト、プーラへの便があります。
唯一の難点はフィンエアーはザグレブ便がないこと。ただ、スロベニアのリュブリャナへの便はあるので、ブレッド湖などに寄ってからクロアチアへ入り、ザグレブからスプリト、ドブロブニクへ南下して帰国、というパターンであれば全く問題ありません。
ただ、フィンエアーは日本航空やブリティッシュ・エアウェイズと組み合わせができるため、行きを日本航空の便でロンドン/ヒースローへ飛び、ブリティッシュ・エアウェイズに乗り換えてロンドンからザグレブへ。帰国はドブロブニクからフィンエアーでヘルシンキ経由で、ということも可能です。
できるだけ安くクロアチアへ向かう方法
旅行代金、その中で最も大きな割合を占める航空券でかかる部分をできるだけ抑えたい!という方も多いと思います。
特に日系やヨーロッパ系の航空会社の航空券が高騰するゴールデンウィーク、7月〜9月の夏休み時期、年末年始では航空券だけで25万円以上かかってしまうこともあります。
多少時間はかかってもできるだけ費用を抑える場合は、ターキッシュエアラインズ(イスタンブール経由)、エミレーツ航空(ドバイ経由)、カタール航空(ドーハ経由)の3社をオススメします。
ターキッシュエアラインズ(TK)
ターキッシュエアラインズはスターアライアンス加盟のトルコの国営航空会社で、115カ国・291空港へ就航している、世界で最も就航地の多いエアラインでもあります。
日本からは東京/羽田・東京/成田・大阪/関空の3空港とイスタンブールを結んでいて、出発便はすべて夜便、現地到着は早朝となります。
クロアチアではザグレブとドブロブニクに就航しているので、旅行者のニーズを押さえているのもポイント。ドブロブニクも夏季だけの季節運行ではなく、通年運行(ただし冬季は減便)なのも大きなメリットです。
トルコはヨーロッパなのかアジアなのかは微妙なところですが、ターキッシュエアラインズは一般的にはヨーロッパの航空会社という扱いで、ヨーロッパ系の航空会社としては運賃が安めの設定です。
また、繁忙期には日本路線で臨時便を飛ばすことも多く、その判断が早いのも好印象です。
エミレーツ航空(EK)
エミレーツ航空はアラブ首長国連邦のドバイをベースとする航空会社で、近年は世界的にも高評価を受ける充実したサービス、特に豪華なファーストクラスやビジネスクラスが取り上げられることも多いのでご存知の方も多いと思います。
このエミレーツ航空はどうしてもその豪華が注目されることが多いですが、運賃は日系やヨーロッパ系に比べるとかなり安めに設定されています。
エコノミークラスはもちろんですが、ビジネスクラスもかなりリーズナブルに利用できることが多いので、ハネムーンなどにもオススメです。
日本からは東京/羽田・東京/成田・大阪/関空の3空港からドバイへの便があり、名古屋からは利用者限定で名古屋駅〜関西空港間でシャトルバスが利用できます。
クロアチアへのフライトはドバイ〜ザグレブなので、行きか帰りのどちらかでクロアチア国内線の利用となるケースが多いことと、日本〜ザグレブの所要時間が乗継を含めて約20時間かかるのがネックではありますが、費用面・サービス面では申し分なく、ドバイでの乗継も簡単なので、これらの条件を天秤にかけて何を取るかによって選択肢に入ってくることになるかと思います。
カタール航空(QR)
カタール航空はカタールのドーハをベースとする航空会社で、隣国UAEのエミレーツ航空と同様に高グレードのサービスと新しい機材、充実したネットワークに加えて比較的安価な運賃が魅力です。
日本からは東京/羽田・東京/成田の2空港からだけで大阪/関空や名古屋/中部がないのは残念ですが、クロアチア側ではザグレブのほかドブロブニクにも便があるのでこれはエミレーツ航空にはないメリットです。